プラグイン「Unreal Bridge/アンリアルブリッジ」を使ったLightwave 2019とUnreal Engine 4の接続
- 2019.02.20
- Memo
Lightwave 2019を購入したので、真っ先に確認したかったプラグイン「Unrel Bridge/アンリアルブリッジ(記事ではUnreal Bridgeを使っていきます)」を試してみました。今回の操作方法の基本情報ですが、YoutubeのLightwave 3Dチャンネルで配信中の英語版チュートリアルに沿っています。あと、追加で指摘を書きたいと思います。
待望(?)のUnreal Engine 4 との連携機能を有したLightwave 2019ですが、個人的にはこのプラグインのためにアップデートしたようなものでした。作ったモデルをじゃんじゃん制作中のゲームプロジェクト内に入れていけるような素敵なイメージでおります。
では、英語版ではなく手前が使っている日本語環境での使い方を書いていきます。今回の記事では、プラグインを使って用意したシーンをUnrel Engine側へ渡すというところを記載していきます。
まず、Lightwave 2019に入っているプラグインをUnrel Engine 4のフォルダへコピーします。フォルダまでのパスですが、以下のようにLightwave 2019がインストールされているディレクトリの「support > 3rdparty_support > UnrealEngine」内のバージョン名フォルダ内にある「LightWaveBridge」です。今回はUnrel Engine 4 のバージョン4.21を使ってみます。これを選択してコピーします。
続いて、コピーしたフォルダをUnrel Engine 4側のディレクトリ「UE_4.21 > Engine > Plugins > Editor」内にペーストします。画像では使用ドライブが「S:」となっていますが、Unrel Engineで使われるデータ容量が大きいため「C:」ではなく「S:」という内蔵ドライブを別に使っているだけですので、気にしないでください。
無事にUnreal Bridgeをコピーできたので、今度はUnrel Engine 4の用意をします。ここでは「4.21.2」を立ち上げていきますが、公式のチュートリアルに則って起動はせずに、一旦Lightwave 2019へ戻りLayoutを立ち上げます。
レイアウトには、「柱」「球」「トロイド」と「地面」のオブジェクトを呼び込んで、ショートカットキーF8からプラスチックの色を適当に当ててみました。
いよいよプラグインUnreal Bridgeを使ってみます。「ユーティリティタブ > マスタプラグイン」からレイアウトまたはシーンマスター追加より「アンリアルブリッジ」を追加します。クリックしてみると接続ボタンと高度な設定ボタンが押せる状態でアクティブにはなっていないことが確認できます。
ここでLightwave のプラグインはこのままにして、先ほど待機してた「4.21.2」を「空のプロジェクト」で起動します。プロジェクトの保存先は適当な名前を付けておき、「画面右下の「プロジェクトを作成」ボタンをクリックします。
Unreal EngineのエディタにプラグインUnreal Bridgeを入れます。エディタが立ち上がると新しいプラグインを実装するか尋ねてきますので、「Enabled」チェックボックスをチェックし、画面下部のリスタートしてくださいというメッセージと同じく「Restart Now」ボタンが出現するのでクリック。リスタート後はプラグインが使用可能な状態となります。
Unreal Engineのエディタには椅子などのオブジェクトがあったので、不要なものは消してしまって、Layoutに戻りアンリアルブリッジの「接続」ボタンを押します。
上記のようにいろいろな機能がアクティブになりますが、ここは英語版チュートリアルと同じくして、「メッシュを上書き(メッシュはオブジェクトのこと)」「トランスフォームを上書き(オブジェクトの変形のことか)」「マテリアルを上書き(サーフェイス設定のこと)」の3つをチェックした状態とします。
いよいよアイテムを送りますので「全て」を選択し「送る」ボタンを押します。すると、Layout上では何も変化はないです。が、別に壊れていませんので安心してください(無事にUnreal Engine側へ送られています)。
おぉ、ボタン一つでLayoutにあったオブジェクト達がUnreal Engine 4のプロジェクトへ移っていった!!パースペクティブ画面をぐりぐりと動かす。感慨深さを感じつつも、何か違和感が…。その違和感については後で説明するにして、エディタ左下のフォルダ構造を確認します。
今回のプロジェクト名のフォルダ名「LW-UE4_TEST」が自動で出来ています。
そのフォルダをクリックすると、マテリアルフォルダとグループ化されたメッシュが出てきました。Lightwave上では個別のオブジェクトも、ひとまとめで出力されているようです。
最後にマテリアルフォルダを開くと、設定されたマテリアル(色)がでてきました。細かく設定する際は、各マテリアルをクリックして調整することになります。
効率的なCPU利用を目的にチェックする話が英語版チュートリアルにあるので、エディタ上部の編集からエディタの環境設定を選択します。
エディタの環境設定では、「Performance」を選択し、Editor Performanceの「Use Less CPU when in Background」をチェックするとのことです。バックグランド処理されているプロセスにCPUのパワーが使われ過ぎないようにの処理と思います。あと、自分のデフォルト設定では「Monitor Editor Perfomance」のチェックが付いていますが、チュートリアル動画では外されています。
と、ここまでで簡単に英語版チュートリアルに沿っての新プラグインUnreal Bridgeの使い方とLayoutとUnreal Engine 4の連携についての一歩目を飾ってみました。が、オブジェクトを転送後に「違和感」があったことを、再度確認してみました。
上記で用意したオブジェクトに追加で、±X、±Y、±Zのオブジェクトを足してみました。Lightwave ユーザーにとっては、基本的に右手が+X、左手が-X、上が+Y、下が-Y、手前が-Z、奥が+Zという軸がなじみ深いものとされています。
そして、アイテムを送る「全て」を「送る」クリックした結果は!
おっと!?これはLightwave で云うところの「Z軸」のプラス方向からの視点ではないか。よく見るとポツンと黒い点が画面中央奥に見えるが、あれはLayoutから出力されたカメラだ。これは問題だ…。
ということで、Layoutでセッティングする時は、Z軸を反対にしてオブジェクトを置きなおす。というよりもModelerで作成するときはビュー設定を「背面」ではなく「正面」に変更して作っていけば別段問題ないことかと思われます。ちなみにUnreal Engine上での正位置から見た図は以下です。
ということで、無事にプラグインが使えることを確認できましたし、基本的なオブジェクトを移すということもできました。ただ、まだまだライブ同期の動作やトランスフォーム、アニメーションの挙動なども調べていかんと思っております。
一つ疑問なのが、Unreal Engineのバージョンがアップされたら、それに合わせてLightwave 側でもプラグインのアップデート提供があるのかが謎です。
-
前の記事
脚部リギングのテスト(IKコントロール、極ベクトルコントロール) 2019.02.14
-
次の記事
LightwaveからカラーIDを出力してQuixel Ddoでテクスチャを作る(その1:カラーIDの出力まで) 2019.02.22